雑俳の風景―9

溝口 浩

帰郷告ぐ子らのメールや布団干す

 

平成最後の年の瀬です。八十の坂を超えると時間の流れが一段と目まぐるしく動き、正月が過ぎれば盆、盆が過ぎれば正月とマラソンランナーのように日々が通り過ぎてゆきます。平成の世もいつの間にか積み上げられた三十年がわが身を残酷な姿に変えています。新しい御世が始まります、己が老残の姿は鏡の中に閉じ込めて残りの月日を楽しむほかありますまい。

 

毎年のことですが区切りの盆と正月、子らが帰ってきます。三人の子供のうち二人は関西在住なので彼らの実家、すなわち我が家に滞在。今度の正月の暦を見るとかなりの連休なので長期滞在となるのでしょう。そして全員が集まるピークでは孫に我々を含めて12人がこの狭い家にひしめきます。慣れた状況とはいえセッティングが重労働、まあ来てくれるうちが華でしょうが。

 

…つづく。