草津温泉異聞―3

溝口 浩

雪の道中

この日は大雪が降ると前々から脅かされていた。それでも草津は雪国だからそれなりの対応が出来ると信じてやってきたのだが、降雪の気配はない。湯畑の蕎麦屋でもりそばのつゆが暖かいのを頼んだらこれが案外美味い。湯畑のまわりには何軒もの蕎麦屋があって、どの店に入っても不思議ではなかったが、今回は当たりというところか。

雪がふらないままバス停まで送ってくれるという宿に戻った1時ごろから突然雪が降り出した。これがあれよあれよという間に大降りとなる。送迎バスを待つ間、新しいスキー客がぞくぞく到着、そういえば昨夜の湯船で3日滞在してスキーを楽しむという家族がいたが、このとき間近に天変地異が待っているとは誰も想像もしていない。この人たちは噴火の影響は無かったのだろうか。

雪はさらに激しく降っている。

…つづく